ゴキブリのミルクにはどんな栄養が?

インド・バンガロールにある幹細胞・再生医学研究所(inStem)などの国際研究チームが最近発表した研究結果によると、ゴキブリが出すミルクには、健康増進効果があるかもしれないという事なのです。

研究に7年、論文準備に3年を費やしたこのチームは、ゴキブリの体内で結晶化されたミルクのタンパク質が、多くの栄養を含んでいることを発見した。含有エネルギーは牛乳のほぼ4倍、水牛の乳の3倍だったという。

「ミルク」というと、牛乳のような液体を赤ちゃんがゴクゴクと飲んでいる姿を想像してしまうが、ゴキブリのミルクはタンパク質の結晶をお母さんの体から栄養としてもらっているのです。
このタンパク質の結晶には必須アミノ酸、糖類、脂質など、人間にも欠かせない栄養素が豊富に含まれていることが分かりました。研究チームは「完全栄養」だと評価しているようです。

ゴキブリのミルクとは?

まず、ゴキブリの「ミルク」と言われてもピンと来ない人がほとんどだと思います。普通、私たちが知っているゴキブリは卵で産まれ、成虫になります。ミルクを飲むことは想像できませんよね。ところが、ゴキブリの中で1種類だけ、卵ではなく、お母さんの体内で大きくなって産まれてくる種類のものがいます。その名も「ディプロプテラ・プンクタータ」というゴキブリです。ミルクはもちろん雌しか生み出さず、妊娠期間の40~45%が経過した生後54日ほどの個体が最適だといいます。

採取方法は、牛乳やアーモンドミルクとは全く異なり、ゴキブリをつぶすことなく殺し、腹部を切り開いて光沢のある結晶化したミルクを取り出すし、酸度やアルカリ度が低い中性のpH値環境で保管をすればよいのです。

そんなミルクのお味は...

栄養価が高いのは良いとしても、気になるのはその味ですよね。研究チームの1人がもちろん味見をしたようです。味見をした博士いわく、「特に味はない」ということです。

今後の研究チームの課題は大量生産できる方法とその商品かでしょう。食材としては、やはり無理があるようなので、サプリメントのようなものが検討されているようです。研究チームは製品化を目指し、安全性の確保に必要な情報であるミルクの立体構造の解明を進めています。生物工学を用い、同じタンパク質をゴキブリではなく酵母に生産させる方法も期待を集めているようです。

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