朝食べれば一日中太りにくい体に!「大麦」の美容・健康効果とは
近年、急激に広まりつつある健康志向の高まりは、食生活にも顕著に表れています。分かりやすく言うと、「白米より雑穀米をチョイスする方が増えてきた」というところでしょうか。雑穀米といってもたくさんの種類がありますが、なかでもオススメしたいのが、 “大麦(麦)”です。ここでは、栄養・食べやすさの面でもトップクラスの雑穀“大麦”について、紐解いていきたいと思います。
雑穀米といってもたくさんの種類があるのですが、代表的な特徴は、ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養が白米よりも豊富だということ。白米オンリーのご飯を食べるより、雑穀をミックスしたご飯を食べることで、不足しがちな栄養を手軽に補えるのです。
なかでもオススメしたいのが、古くから健康食として取り入れられ、戦国大名・徳川家康も愛食していたという記録が残っている“大麦(麦)”。当時の平均寿命が40歳前後だったのに対し、70歳以上まで長生きしたのには、麦ご飯も関係しているのかもしれませんね。
大麦の歴史
大麦が日本にやって来たのは、3~4世紀頃。室町時代には、大麦を粒のまま食べることが主流となりました。そして、平安時代中期に書かれた日本最古の医学書『医心方』には、麦は「五穀の中で最良のもの」「熱毒を除いて内臓の働きを整える」と記されていることから、すでに健康に良いと考えられていたのだとわかります。
また、日露戦争での陸軍戦死者の死因の約6割が脚気だったこと、その原因が栄養障害だったことに気が付いた陸軍軍医・高木兼寛が麦ご飯を糧食に採用したという話も記録に残っています。
これらの記録から、大麦は古くから健康食として食されていたことが分かりますよね。では、大麦が誇る栄養には、どのようなものがあるのでしょうか。
大麦の栄養
私たちの体は、食事をすると血糖値が上昇します。すると、その血糖値を下げるために、インスリンが分泌されます。インスリンには、血糖値を下げる働きの他、脂肪の合成を高め、分解を抑制する働きがあり、大量に分泌されると内臓脂肪がつきやすくなる一面があるので要注意。
そこで注目したいのが、大麦に含まれる水溶性食物繊維“β-グルカン”。β-グルカンには、体内に入るとゼリー状になり、糖質や脂質を包み込んで吸収を抑える働きがあります。この働きから、食後の血糖値の上昇が緩やかになり、インスリンの大量分泌もセーブ。さらに嬉しいのが、朝、大麦を食べることでその働きが夕方まで持続するということ。これはつまり、「一日中太りにくい状態をキープできる」ということなのです。
他にも、皮膚や粘膜の健康維持に役立つビタミンB2やむくみを予防・改善するカリウム、摂取不足が問題となっているカルシウムも豊富に含まれます。
早速、大麦を取り入れたくなってきませんか? 最後に、大麦をどのように調理したら良いのかを簡単にご紹介します。
大麦の調理法
茹で麦
(1)鍋にたっぷりの水を入れ、沸騰させる。
(2)麦を入れ、15~20分茹でる。
(3)ザルに移したら、ぬめりがなくなるまで流水で洗い、水気を切る。
たくさん茹でたら、平らにしてラップで包み、冷凍保存することも可能。サラダやスープ、煮物などに加えてみてください。
麦ご飯(白米1:麦1がオススメ)
(1)白米をとぎ、押し麦を入れて、軽くすすぐ(無洗タイプのものなら、洗わなくてOK)。
(2)30分~1時間浸水させたら、炊飯する。
なお、大麦は皮が固く炊飯後に芯が残ることがあります。大麦に水を加えて精白し、ローラーで押しつぶした押し麦や、大麦を精麦した丸麦なども販売されているので、チェックしてみてくださいね。
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すふらぶ編集部 / 1447 view
2度の海外留学を経て、航空会社で勤務。退職後は、「まずは自分が試してみる!」という実践美容をモットーに、フットワークの軽さと行動力を生かして、美容ライターの活動をスタート。
“美容と食には密接な関係がある”ことから、『ジュニア・スーパーフードマイスター』『スーパーフードマイスター』など、複数の「食」に関する資格を取得し、ビューティーフードアドバイザーとしてフード系のイベント講師・執筆に携わる。
2016年からはヨガインストラクターの活動も開始。多角的に美容・健康をサポートする。