ひまわりの種(サンフラワーシード)とは?

大きく鮮やかな黄色で太陽に向かって咲く夏の代表的な花、ひまわり。見ているだけで元気がもらえそうな花ですね。
ひまわりは、英語ではズバリSunflower、その他世界各国でも「太陽」と関連する名前がつけられているそうです。

花としては日本でも人気のひまわりですが、食用利用と言うと種子から採油された「ひまわり油」がほとんどですが、ひまわりの種そのものというとハムスター(小動物)の餌というイメージの強いのではないでしょうか。しかしひまわりの種は、カボチャの種と同様に栄養価が豊富であること、近年の低糖質ダイエットやアメリカでブームになったパレオダイエット(原始人ダイエット)などの影響から日本でも食材として注目されるようになっています。

日本に近い中国や韓国などでもひまわりの種はおやつとして親しまれています。また漢方においても種子の中の仁は「向日葵子(コウジツキシ)」、種子の殻は「向日葵殻(コウジツキカク)」という名前で生薬として利用されていますし、中国では花・葉・茎・根もそれぞれ薬用として利用されているそうです。

ひまわりの種(サンフラワーシード)の主な栄養・効果

疲労回復・体力増強

ひまわりの種にはカリウム・マグネシウム・鉄・亜鉛などのミネラルが豊富に含まれています。ミネラルの必要性としては骨を丈夫にするカルシウムや血液を作る鉄分などがよく知られていますが、その他に酵素の働きを助ける「補酵素」として消化・吸収・老廃物排出・エネルギー産生、タンパク質や神経伝達物質の合成、免疫活動などのあらゆる生命活動に関係している存在でもあります。

そのためミネラルを不足なく摂取することで栄養吸収から代謝までを円滑に行えるようになり、疲労の回復を助けたり、基礎体力を増やす働きがあると考えられています。また脂質が多いためエネルギー源としても役立ちます。またヒマワリの種はカルシウムが100g中に81mgとシード・ナッツ類の中でも比較的多く含まれ、ミネラルのバランスが良いという特徴があります。味自体もクセがなく、かすかにに甘味があるので食べやすいです。育ち盛りのお子様の栄養・ミネラル補給源としてもおすすめです。

老化防止・生活習慣病予防

ひまわりの種はビタミンE(α-トコフェロール)を100gあたり12mgと豊富に含んでいます。ビタミンEは抗酸化作用を持つビタミンで、活性酸素による細胞のダメージを抑えたり、血管壁に付着して血流を妨げる過酸化脂質の生成を抑制する働きがあります。また脂質もリノール酸やオレイン酸など血中コレステロール値低下に役立つ不飽和脂肪酸が主体ですから、相乗して血液を綺麗にする・血管をしなやかに保つ働きが期待できるでしょう。ビタミンEは脂溶性ビタミンですので良質の脂質が多いヒマワリの種から摂取することで吸収・利用効率が向上し、酸化による老化防止にも役立ちます。

ひまわりの種は抗酸化ミネラルと呼ばれる亜鉛・マンガン・セレンなども豊富に含んでいますし、マグネシウムやカリウムなど高血圧予防に役立つミネラルも摂取することが出来ます。不飽和脂肪酸やビタミン・ミネラル類の働きが複合することで、高血圧・高脂血症・動脈硬化(心筋梗塞、脳梗塞)などの生活習慣予防にも有効と考えられています。

貧血予防・妊娠中の栄養補給に

ひまわりの種は100gあたりに鉄分を3.6mgと比較的多く含んでいます。不足しやすい鉄分を補い鉄欠乏性貧血の予防・緩和に役立つと言えます。鉄分と同じく女性に不足しやすい成分で、丈夫な赤血球膜の生成に必要とされる亜鉛も100gあたり7.7mgと豊富に含まれています。

鉄分の含有量としてはカボチャの種(パンプキンシード)の方が豊富ですが、フィトエストロゲンを含むカボチャの種に対してヒマワリの種はホルモン様物質を含んでいないため、妊娠中や授乳中などデリケートな状態時においてより安全性が高いと考えられます。意識的に摂りたい葉酸もヒマワリの種は100g中280μgとシード類の中でも圧倒的に多く含んでいますし、カルシウムなどの含有量も多いので妊娠中・授乳中の栄養補給としてもおすすめですね。

むくみ・便秘対策

ひまわりの種は100gあたり6.9gの食物繊維をはじめ、便通をスムーズにする不飽和脂肪酸やマグネシウムも含んでいることから便秘を解消する働きが期待できます。

またカリウム含有量も100gあたり750mgと多く、ナトリウム量・体内の水分量を調節する働きからむくみ解消にも効果が期待できるようです。カリウム以外にもナトリウム量の調整機能や血液・リンパ液の循環を正常に保つのに役立つマグネシウム、水分の代謝を促進して体外への排出を促すビタミンB群など、ヒマワリの種はむくみケアに摂りたい栄養成分の宝庫なのです。実際に食べる量が少ないのでヒマワリの種だけでむくみ解消となるわけではありませんが、むくみの予防・改善のサポートに役立ってくれるでしょう。

冷え性改善・ダイエットサポート

ひまわりの種で注目する成分として「トナリン」という成分があります。トナリンはCLA・共役リノール酸(異性化リノール酸)とも呼ばれる不飽和脂肪酸で、抗肥満作用が期待できることからダイエットサプリメントなどにも配合されています。トナリンの働きとしては脂肪細胞への脂肪酸蓄積を抑制する・脂肪細胞に蓄積されている脂肪酸の放出を促す・カルニチンの働きを助ける働きが報告され、脂肪蓄積抑制と脂肪燃焼促進の両方からダイエット効果をもたらすと考えられています。
※ただし人体への効果についてはデータ不足であるという声や、3000mg以上で効果を発揮するとする説もあるので、ひまわりの種子の一日推奨量10~20g程度だと、ダイエットに有効とされる十分な量を摂取できるのかなど多少疑問は残るようです。

そして、ひまわりの種子には血液循環を整える不飽和脂肪酸やビタミンE、代謝を助けるマグネシウムやビタミンB群などの栄養成分が含まれています。その働きからも代謝を高めて太りにくい体を作る、運動による脂肪燃焼を高めるなどの働きが期待できます。また精神状態を整える栄養成分を含むことから、ストレスによって分泌され筋肉分解・脂肪合成・老化など嬉しくない働きを持つ「コルチゾール」というホルモンの分泌を抑制する働きも期待できます。

造血に関わる栄養成分と血流改善・代謝向上が重なることで冷え性の改善にも役立つと考えられています。ストレスを緩和したりリラックス出来るようになると副交感神経が活性化され自律神経のバランスが整いますから、こちらからも血流改善や体温調節機能正常化が期待できるようです。

ただしヒマワリの種は100g611kcalと高カロリーで脂質の含有量も多いため、摂り方を間違えると肥満の原因となる可能性も...。食事制限だけのダイエット時に摂取するよりは、運動を取り入れたダイエットサポートとして役立つようです。

精神安定・ストレス対策

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すふらぶ編集部

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